コカ・コーラ

絵屋ワンデイギャラリー 島田北斗の銅版画「よくぼう」
島田北斗 「よくぼう」 銅版画 177×269mm 2020年 ¥6,000-

明日、7月18日(土)開催のワンデイギャラリーで展示する島田北斗さんの2020年の銅版画作品です。
モチーフはコカ・コーラの瓶ですが、タイトルは「よくぼう」。
制作意図については、明日、島田さん在廊して下さるとのことなので、その時聞いてみようと思います。
※7/18追記、島田さん諸事情あって来られなくなってしまいました。またお会いする時に作品について聞いてみようと思います。

でもその前にちょっとコカ・コーラの歴史を調べてみました。
コカ・コーラ、なかなか面白い遍歴を辿って今の姿になっているんですね。

薬剤師のジョン・S・ペンバートンがコカ・コーラの前進となるアルコール飲料を発明、売り出したのが1885年。当時、ソーダ水には薬効があると思われていたそうで、更にそこに「コーラの種子のエキス」と、当時はモルヒネ中毒を治す薬と思われていた「コカイン」を配合して、薬用酒として売り出したそうです。
いや、コカインも麻薬だよね、と現代人は思いますが当時はそう思われていなかったんですね。

コカインとアルコール入り飲料、飲んだら万能感がすごかったのではないでしょうか^^;
アルコールだけだって相当万能感あるのに・・・

ところが禁酒運動が激しくなってきて、この薬用酒を引っ込めざるを得なくなったそうです。
そこで、ペンバートン、今度は酒の代替飲料の開発を始めて、間違って水の替わりに炭酸水を入れて生まれたのがコカ・コーラだそうです。
ちなみに発売当初コカインは入っていたそうですが、1903年に排除されたそうです。
このコカ・コーラ、かなりの利益をペンバートンにもたらしましたが、なぜか1ドルという値段で権利を売り飛ばしてしまったそうです。そして利害関係が複雑であちこちに権利が移った数年後、エイサー・キャンドラーの手に落ちコカ・コーラ・カンパニーが設立されます。

この時代、飲料が瓶詰で販売されたことも珍しかったようです。そして、その「ボトリングの権利」というのを取得した工場経営者が全米各地にフランチャイズのボトリング工場を展開するという、ビジネスのお手本のような流れがありました。
すごいですね~。
こういうビジネスのダイナミックな歴史や事象を現代という地点から見るとビジネスもアートだな、と思ってしまいます。

コカ・コーラの瓶は1916年に標準化されたそうです。

それからもコカ・コーラの歴史は波乱に富んだものですが、ボトルが標準化されてから104年後の2020年、島田さんの作品のモチーフとなったわけです。

なんとなくコカ・コーラの歴史を調べてみましたが、自分がいつも目にしているモノの歴史をたどると驚くほど波乱万丈だったりしますね。

明日は作家本人になぜコカ・コーラなのかをしっかり聞いてみたいと思います。

そしてこれ以外にも、

島田北斗 「オヤジのセブンスター」 178×240mm 2017年 ¥5,500-



セブンスターと

島田北斗 「スーパードライ」 177×237mm 2020年 ¥6,000-

スーパードライや

前回ブログに登場したサントリー角などの作品についてもお聞きしようと思います。

絵屋のワンデイギャラリー

島田北斗・宮嶋恵子の作品展示

2020年7月18日(土)、12~17時

入場無料

会場:COMMUNEBASEマチノワ
   〒194-0021東京都町田市中町3丁目10-6

ご質問などは当サイトのお問合わせページよりお願い致します。
お問合わせページ

りぼん

宮嶋恵子 「いる気配が」 242×333mm キャンバス・油彩 2009年 ¥30,000-

7月18日(土)のワンデイギャラリーでご紹介する作家、宮嶋恵子さん。
前回ブログで、一貫して「りぼん」をテーマに制作している、と書きましたが
どんな「りぼん」なのかご紹介します。

上の作品は油彩で描かれています。
不思議な絵ですね。うーん、なんでりぼんが消えていくのか。それとも表れているのか。
色彩もあいまって、かっこいい、とても素敵な作品です。

宮嶋恵子 「曖昧なようだ」 318×410mm 和紙・水彩 2016年 ¥38,000-

こちらは和紙に水彩絵の具で描かれています。
この作品には鳥とお花も少しありますが、幾何形体を強調したりぼんが中央に。
写真ではわかりづらいかもしれませんが、りぼんを通して青い鳥が見えています。

私が最初に宮嶋さんの作品を目にしたのは、宮嶋さんが参加しているアーティストグループ「絵社(かいしゃ)」が作っている絵本の1ページでした。
5人の作家が1ページずつ担当するその絵本は、インドのタラブックスに影響を受けて作られたそうですが、
こんなにお洒落で素敵な世界を表現している作家がいるんだと、うきうきした気持ちになりました。
(ワンデイギャラリーでは、絵本も参考に持っていきます!)

宮嶋恵子 「浸透 蒼さが」 652×530mm キャンバス・アクリル絵具 2019年 ¥45,000-

2019年制作の作品です。
同じりぼんモチーフですが作品がどんどん変化していくのがわかります。
こうして作品を見ていくと、「りぼん」で宮嶋さんを定点観察しているような気持にもなります。

作品部分

少し拡大するとわかりますが、宮嶋さんの作品は何度も塗り重ねられています。それゆえ、つやつやしているのですが、
こうしてインターネットで作品のご紹介をしていて思うのは、やはり質感まではお伝え出来ないという事です。
実物を見ていただくのがベストではありますが、東京ではまた新型コロナが拡大しています。
あまり積極的に見に来てください、とは言えないので、今回の展示ではなるべく色々な角度から作品の写真を撮って、後日、質感を少しでもお伝えできればと考えています。

                                                       

宮嶋 恵子  Miyajima Keiko
神奈川県茅ヶ崎市に生まれる
2010   武蔵野美術大学油絵学科  卒業

2010  ◇武蔵野美術大学卒業・修了制作展       武蔵野美術大学本校
    ◇五美大卒業・修了制作展           国立新美術館(六本木)
    ◇グループ展「創バカvol.1」展         中野ギャラリー302(中野)
    ◇アートアワードトーキョー丸の内2010      行幸地下ギャラリー(東京・丸の内)
2012  ◇3人展「地球で遊んだり泣いたり浮かんだりしている」 ギャラリー・ルデコ(渋谷)
2013 ◇第49回神奈川県美術展 入選 神奈川県民ホール(横浜)
2019 ◇2人展「憂鬱とリボンと」           Ravi3Cafe (藤沢本町)

絵屋のワンデイギャラリー7月

島田北斗・宮嶋恵子の作品展示

2020年7月18日(土)、12~17時

入場無料

会場:COMMUNEBASEマチノワ
   〒194-0021東京都町田市中町3丁目10-6
※当日は在廊者のマスク着用、手指の消毒液の設置、換気の徹底をして、新型コロナ感染予防に努めます。

ご質問などは当サイトのお問合わせページよりお願い致します。
お問合わせページ

中村正さんによるドールメイキングワークショップ、2020年9月21、22日に開催

山羊のメリーさんこと、中村正さんによるドールメイキングワークショップ9月21、22日に開催致します。

絵屋のワークショップ 中村正作品「カバス」
「カバス」中村正 ミクストメディア H 13 × W 6 × D 21(㎝)

 

ノスタルジックとメルヘンがミックスされた可愛い様な、不気味な様な、
唯一無二のシュールな造形物(動物人形)を作る中村正さん。
そんな中村さんが制作に使っている材料や道具で、自分だけの「動物人形」を作ってみませんか?

当日は中村正さんの作品の展示も致します。

見て、作って、中村正ワールドを存分にお楽しみください!


日  時 : 9月21(月・祝)、22(火・祝)

       10時~ 、14時~ (各日2回、全4回)

「山羊のメリーさんこと美術作家中村正さんのドールメイキングワークショップ」は9月21日の午前、午後、9月22日の午前とも満席となりました。
9月22日は、14時からの回に1席ございますので、ご検討中の方がいらっしゃいましたら絵屋、世羅田まで直接お電話をくださいます様、お願い申し上げます。
絵屋電話番号 080-1042-6181
※開催日が近くお問合わせフォームでのお申込みの場合、ご対応が間に合わない場合がございます。

どうぞよろしくお願い致します。(2020/9/21)

所要時間 : 120分

講  師 : 中村正


場  所: COMMUNEBASEマチノワ
      

      〒194-0021 東京都町田市中町3-10-6

参加費用 : 4,000円
      ※材料費とおやつ代を含みます。

定員各回 : 8名
       ※会場のマチノワの広いスペースで、参加者の方が十分な距離を保って制作出来る様に致します。

募集開始 : 8月21日(金)より、絵屋のお問合わせページよりお申し込みください。

<当日の持ち物> 

・エプロン

・お手拭きタオル

・作品に使ってみたい色柄端布(作品作りのアクセント用)

・作品と組み合わせたい小物

・作りたいものの参考資料など

・作品を持ち帰る袋や箱

※当日は中村正さんの作品の展示販売も行います。

※ワークショップ開催時は、講師、参加者共にマスク着用、手指の消毒液の設置、換気の徹底をして、新型コロナ感染防止に努めます。



<中村正 略歴>
1972年生まれ。多摩美術大学卒業。 山梨県在住。動物をモチーフとしたシュールな造形作品を手掛ける。

作家自らが「山羊のメリーさん」に扮し、動物人形の公開制作パフォーマンスを行う。娯楽性とアート性、ファンタジーとリアリズムの融合したハイブリッドな動物達は、可愛いだけではない、大人の寓話を紡ぎ出す。

山羊のメリーさんワークショップ  


山羊のメリーさん(中村正)ワークショップの様子。
※当日は山羊のメリーさんの仮装は致しません。

 

絵屋のワンデイギャラリー7月18日(土)、8月9日(日)開催します。

絵屋ワンデイギャラリー 宮嶋恵子作品

久し振りに絵屋のワンデイギャラリーを開催致します。
新型コロナの再拡大が懸念される中ですが、なるべくオンラインでの情報発信などを充実させて、素敵な作品をご紹介していきたいと思います。

今回は銅版画作家の島田北斗さんと「りぼん」を主題として作品を制作し続ける宮嶋恵子さんの作品を展示致します。

このお二人の作品は色々な見方が出来ると思いますが、私にとっては「かっこいい絵」の作家さんです。

島田北斗作品 「サントリー角」

島田北斗さんは多摩美術大学の版画専攻卒業後、25年近く作家活動を続けています。
近年はご自身の思い出や印象を、単体のモチーフに被せる様な作品を描いています。

例えば、写真の作品「サントリー角」は、ある朝見つけた空き瓶が「光を反射して、すごくきれいに見えたから」という理由で制作されています。
そのお話を聞いた時、「制作動機がシンプル過ぎる!」と思いました。
とてもシンプルな理由ですが、面白いのはそれをパッと描けるやり方ではなく、銅版画という技法で作り上げていること。
手間暇かけて、そう見えない、最初に島田さんが感じた印象のままの「サントリー角」を作り上げているんだな、と思い至ると、
うーん、これはセンスと絵心とそれを維持し続けた年月の賜物の作品なんだな、と、同年代の私には感慨深いものがありました。

宮嶋恵子さんは武蔵野美術大学油絵学科を2010年に卒業後、個人での作品制作と「絵社(かいしゃ)」というアーティストグループでの作品発表もされている30代の作家さんです。

絵屋ワンデイギャラリー 宮嶋恵子作品
宮嶋恵子作品 「うつうつと」 2019年

宮嶋さんはほぼ「りぼん」だけを主題に作品を制作しています。
今まで宮嶋さんの作品展示を2回拝見しましたが、りぼんというものが持つイメージの多様性や、りぼんて幾何形体なんだ、とか、りぼんに作家が日々感じているであろう様々な心理状態を乗せられるんだな、、、など発見の尽きない作家です。

2人の作家さん共に、作品制作にあたって「コンセプトはない」と言い切っています。(お二人は知合いではないので、別々に言っています。)
そのせいか作品が「作家の意図」を読み取るという、見る側からしたら面倒にも感じる作業が必要なく、「作品が物体として独立しているな~」と感じます。

絵屋のワンデイギャラリー


島田北斗・宮嶋恵子の作品展示

2020年7月18日(土)、8月9日(日)、12~17時

入場無料

会場:COMMUNEBASEマチノワ
   〒194-0021東京都町田市中町3丁目10-6

ご質問などは当サイトのお問合わせページよりお願い致します。
お問合わせページ

PAGE TOP