りぼん

宮嶋恵子 「いる気配が」 242×333mm キャンバス・油彩 2009年 ¥30,000-

7月18日(土)のワンデイギャラリーでご紹介する作家、宮嶋恵子さん。
前回ブログで、一貫して「りぼん」をテーマに制作している、と書きましたが
どんな「りぼん」なのかご紹介します。

上の作品は油彩で描かれています。
不思議な絵ですね。うーん、なんでりぼんが消えていくのか。それとも表れているのか。
色彩もあいまって、かっこいい、とても素敵な作品です。

宮嶋恵子 「曖昧なようだ」 318×410mm 和紙・水彩 2016年 ¥38,000-

こちらは和紙に水彩絵の具で描かれています。
この作品には鳥とお花も少しありますが、幾何形体を強調したりぼんが中央に。
写真ではわかりづらいかもしれませんが、りぼんを通して青い鳥が見えています。

私が最初に宮嶋さんの作品を目にしたのは、宮嶋さんが参加しているアーティストグループ「絵社(かいしゃ)」が作っている絵本の1ページでした。
5人の作家が1ページずつ担当するその絵本は、インドのタラブックスに影響を受けて作られたそうですが、
こんなにお洒落で素敵な世界を表現している作家がいるんだと、うきうきした気持ちになりました。
(ワンデイギャラリーでは、絵本も参考に持っていきます!)

宮嶋恵子 「浸透 蒼さが」 652×530mm キャンバス・アクリル絵具 2019年 ¥45,000-

2019年制作の作品です。
同じりぼんモチーフですが作品がどんどん変化していくのがわかります。
こうして作品を見ていくと、「りぼん」で宮嶋さんを定点観察しているような気持にもなります。

作品部分

少し拡大するとわかりますが、宮嶋さんの作品は何度も塗り重ねられています。それゆえ、つやつやしているのですが、
こうしてインターネットで作品のご紹介をしていて思うのは、やはり質感まではお伝え出来ないという事です。
実物を見ていただくのがベストではありますが、東京ではまた新型コロナが拡大しています。
あまり積極的に見に来てください、とは言えないので、今回の展示ではなるべく色々な角度から作品の写真を撮って、後日、質感を少しでもお伝えできればと考えています。

                                                       

宮嶋 恵子  Miyajima Keiko
神奈川県茅ヶ崎市に生まれる
2010   武蔵野美術大学油絵学科  卒業

2010  ◇武蔵野美術大学卒業・修了制作展       武蔵野美術大学本校
    ◇五美大卒業・修了制作展           国立新美術館(六本木)
    ◇グループ展「創バカvol.1」展         中野ギャラリー302(中野)
    ◇アートアワードトーキョー丸の内2010      行幸地下ギャラリー(東京・丸の内)
2012  ◇3人展「地球で遊んだり泣いたり浮かんだりしている」 ギャラリー・ルデコ(渋谷)
2013 ◇第49回神奈川県美術展 入選 神奈川県民ホール(横浜)
2019 ◇2人展「憂鬱とリボンと」           Ravi3Cafe (藤沢本町)

絵屋のワンデイギャラリー7月

島田北斗・宮嶋恵子の作品展示

2020年7月18日(土)、12~17時

入場無料

会場:COMMUNEBASEマチノワ
   〒194-0021東京都町田市中町3丁目10-6
※当日は在廊者のマスク着用、手指の消毒液の設置、換気の徹底をして、新型コロナ感染予防に努めます。

ご質問などは当サイトのお問合わせページよりお願い致します。
お問合わせページ

絵屋のワンデイギャラリー7月18日(土)、8月9日(日)開催します。

絵屋ワンデイギャラリー 宮嶋恵子作品

久し振りに絵屋のワンデイギャラリーを開催致します。
新型コロナの再拡大が懸念される中ですが、なるべくオンラインでの情報発信などを充実させて、素敵な作品をご紹介していきたいと思います。

今回は銅版画作家の島田北斗さんと「りぼん」を主題として作品を制作し続ける宮嶋恵子さんの作品を展示致します。

このお二人の作品は色々な見方が出来ると思いますが、私にとっては「かっこいい絵」の作家さんです。

島田北斗作品 「サントリー角」

島田北斗さんは多摩美術大学の版画専攻卒業後、25年近く作家活動を続けています。
近年はご自身の思い出や印象を、単体のモチーフに被せる様な作品を描いています。

例えば、写真の作品「サントリー角」は、ある朝見つけた空き瓶が「光を反射して、すごくきれいに見えたから」という理由で制作されています。
そのお話を聞いた時、「制作動機がシンプル過ぎる!」と思いました。
とてもシンプルな理由ですが、面白いのはそれをパッと描けるやり方ではなく、銅版画という技法で作り上げていること。
手間暇かけて、そう見えない、最初に島田さんが感じた印象のままの「サントリー角」を作り上げているんだな、と思い至ると、
うーん、これはセンスと絵心とそれを維持し続けた年月の賜物の作品なんだな、と、同年代の私には感慨深いものがありました。

宮嶋恵子さんは武蔵野美術大学油絵学科を2010年に卒業後、個人での作品制作と「絵社(かいしゃ)」というアーティストグループでの作品発表もされている30代の作家さんです。

絵屋ワンデイギャラリー 宮嶋恵子作品
宮嶋恵子作品 「うつうつと」 2019年

宮嶋さんはほぼ「りぼん」だけを主題に作品を制作しています。
今まで宮嶋さんの作品展示を2回拝見しましたが、りぼんというものが持つイメージの多様性や、りぼんて幾何形体なんだ、とか、りぼんに作家が日々感じているであろう様々な心理状態を乗せられるんだな、、、など発見の尽きない作家です。

2人の作家さん共に、作品制作にあたって「コンセプトはない」と言い切っています。(お二人は知合いではないので、別々に言っています。)
そのせいか作品が「作家の意図」を読み取るという、見る側からしたら面倒にも感じる作業が必要なく、「作品が物体として独立しているな~」と感じます。

絵屋のワンデイギャラリー


島田北斗・宮嶋恵子の作品展示

2020年7月18日(土)、8月9日(日)、12~17時

入場無料

会場:COMMUNEBASEマチノワ
   〒194-0021東京都町田市中町3丁目10-6

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