冨田 真歩 個展
「さかい、あいまい」
2023年11月3、4、5日
3日間の冨田真歩展はクラフト紙に描かれた雑草や風景が一枚の紙の境界線を超え、お互いに増殖し合う様に感じた展示でした。
冨田さんが毎日、少しずつ作品を入れ替えていたのも、そんな印象を強くしていたのかもしれません。
窓から差し込む光がクラフト紙を透過して、昼間見る絵と夜見る絵が変わってしまうのも、何か会場全体が蠢いている、植物が伸びていく様な、時間と空間が自然と動きを持っている様に思える3日間でした。
ざっくりとした筆捌きは爽快感があり、室内に屋外の空気を持ち込んでいました。
冨田真歩展では3日間、ライブペインティング&凧づくりを行い、見に来た方も気軽に筆を取って参加していました。
コラボ企画のシバヒロ開催「アート凧揚げ」では冨田さんが凧の紙に描いた雑草達を凧に仕立て飛ばしました。シバヒロ大盛況でした!!
冨田さんの作品が多くの人の手にとられ、空を飛びました。
参加者は小さなお子さんが多かったのですが、普段は目にしない現代美術の片鱗を体感して頂けたと思います。
絵を描きたいと言い出すお子さんが多かったのは嬉しい誤算でした。流石に冨田さんの作品の上に、というのはワークショップ担当者の気が引けて、裏面OKにしたところ、紙が薄いため裏移りして思わぬコラボが出来上がりました。
冨田 真歩(とみだ まほ)略歴
神奈川県相模原市出身
多摩美術大学美術学部絵画科油画専攻 2023年卒
植物に気持ち悪さ、恐怖を感じたことをきっかけに、近所の植物や風景をメインに絵画制作をしています。
植物という予測不能な空間を作りだす生命が、なぜ、どうしてここに蔓延っているのか?ということに向き合います。