2025年5月に開催した加藤真史さんの展示のレビューを平岡氏にご寄稿頂きました。
町田の中心市街地のアートまち歩きツアーにも参加した平岡さん。加藤さんのフィールドワークに重ね合わさる様にご自身でも町田の街を体感して頂けた様です。
加藤真史さんは現在「八王子芸術祭」で大規模な個展を開催中です。
https://hachioji-arts-journey.com/works/arts/331/

町田のアートスペース、アートイベント企画
2025年5月に開催した加藤真史さんの展示のレビューを平岡氏にご寄稿頂きました。
町田の中心市街地のアートまち歩きツアーにも参加した平岡さん。加藤さんのフィールドワークに重ね合わさる様にご自身でも町田の街を体感して頂けた様です。
加藤真史さんは現在「八王子芸術祭」で大規模な個展を開催中です。
https://hachioji-arts-journey.com/works/arts/331/
ART55では町田市在住のアーティスト、加藤真史さんの個展を開催します。
加藤さんは八王子から始まり町田を経由して横浜に辿り着く「絹の道」などをテーマに作品を制作。
日常生活では触れる機会の少ない「現代アート」のテーマに、身近な町田の歴史が取り上げられています。
加藤さんの絵画の中には町田で見かけるパブリックアートやモニュメントが多く描き込まれているので、ぜひ、見つけてみて下さい。


開催日時:2025年5月3日(土/祝) 〜5月6日(月/祝)
12時~19時
※入場無料
会 場:COMMUNE BASE マチノワギャラリースペース
町田市中町3−10−6
町田シバヒロから徒歩4分、小田急線町田駅北口から徒歩10分
アーティスト紹介▶︎▶︎▶︎
「郊外・風景・地図・民間伝承」が主題。自らの原風景である郊外をフィールドワークし、そこを形作る要素をリサーチして制作する。
その動機の発端は「なぜこのような風景がそこらじゅうに広がるのか」。
また風景論・都市論・郊外論・路上観察学・民俗学・地理などを取り入れてフィールドワークを行った土地に関する執筆も行い、制作に反映させる。
1983 愛知県瀬戸市生まれ
2012 多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻油画研究領域 修了
【個展】
2024 「穹窿航路 – 蚕神、彼の地より来訪し桑海を渡り帰還す -」 第1期 横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室2A(神奈川)| 第2期 CRISPY EGG Gallery(神奈川)| 第3期 gallery neo_/Senshu(茨城)
2023 「Suburban Undercurrent」 神奈川県立相模湖交流センター アートギャラリー(神奈川)
「Sagamino Undercurrent -相模野を潜行する-」 CRISPY EGG Gallery(神奈川)
2021 「ATRACE – 垂直の視点の面影 -」 CRISPY EGG Gallery | CRISPY EGG Gallery 2(神奈川)
2020 「Trace the Trace – 僕に踏まれた街と僕が踏まれた街 -」 Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi(東京)
2019 「Surfacing from Depth」 Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi(東京)
2018 「舞台裏を観測する」 CRISPY EGG Gallery(神奈川)
2017 「人は歩ける距離のなかにある風景のうちに住んでいる」 アメリカ橋ギャラリー(東京)
2016 「この腕の痛みは自分のものではない」 マキイマサルファインアーツ(東京)
2015 「Between The Lines」 Gallery W(東京)
2014 「紺青のDiscipline」 GALLERY NIW(東京
「You Think You’re Breathing Air(それは本物の息か)?」 TURNER GALLERY(東京)
2013 「彼女の見た夢」 現代HEIGHTS Gallery DEN(東京)
2012 「雨中に於いて傘をたたむ」 新宿眼科画廊 (東京)
【グループ展】
2022 「Hirasuna Art Movement 2022 パフォーマンス:わたしより大きなりんかくがみえる」 つくばセンタービル1F「co-en」(茨城)
2021 「TAMA VIVANT Ⅱ 2021 – 呼吸のかたち・かたちの呼吸 -」 多摩美術大学八王子キャンパス アートテークギャラリー(東京)
「VOCA展2021 現代美術の展望-新しい平面の作家たち-」 上野の森美術館(東京)
2019 「MODELROOMING × HASHIMOTATION」 アートラボはしもと(神奈川)※アーテイストユニット「風景のありか」として参加https://fuukeinoarika.wixsite.com/home
「The Optic nerve and The Devices」 CRISPY EGG Galley(神奈川)
「アーツ・チャレンジ2019」 愛知芸術文化センター(愛知)
2017 「気配 – けはひ -」 フェイアートミュージアム ヨコハマ(神奈川)
「第20回 岡本太郎現代芸術賞展」 川崎市岡本太郎美術館(神奈川)
2016 「Gallery Selection」 マキイマサルファインアーツ(東京)
2012 「脳に映るは移る日蝕」 アキバタマビ21(東京)
「日常の変容」 BankART Studio NYK(神奈川)
【Art Fair】
2022 「3331 ART FAIR 2022」(CRISPY EGG Galleryより出展) 3331 Arts Chiyoda(東京)
2018 「Selected Art Fair 2018 蒐集衆商」(CRISPY EGG Galleryより出展) スパイラルガーデン(東京)
【受賞 | 入選】
2022 「3331 ART FAIR 2022」 コレクタープライズ KaceK氏[KaceK賞] | 馬場兼伸氏[B2A賞]
2021 「VOCA展2021 現代美術の展望-新しい平面の作家たち-」 出展
2019 「アーツ・チャレンジ2019 」 入選
2017 「第20回 岡本太郎現代芸術賞」 入選

2024年10月に開催した鈴木晴絵さんの個展のレビューを、月刊誌「平岡手帖」を発行する平岡希望さんが書いて下さいました!!
是非ご一読下さい。

藤野の篠原地区の長崎さんの工房のご近所さんは多彩な職業の人がいっぱい!
アーティストやデザイナー、そして哲学者も。
様々なご縁が生む、素敵なイベントが開催されているのが長崎さんの工房です。
今回はそんな長崎さんのご近所さん、哲学者の木田直人さんをお招きして、マチノワで哲学カフェをを開催します。
「木」って?「アート」って?
普段の長崎さんと木田さんの哲学的雑談に、参加者の皆さんも混ざってお話しして下さい。
開催日時:2025/2/11(tue)、15時〜16時ごろまで
会場:COMMUNE BASE マチノワ
町田中町3-10-6
参加方法:当日、15時にマチノワギャラリースペースにお越し下さい。(出入り自由・参加費無料)
東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻(哲学専門分野)博士課程修了・文学博士東京都立大学教授
「ものはなぜ見えるのか: マルブランシュの自然的判断理論」など著者多数
哲学を創造する年刊誌「ひとおもい」編集者
アットホームな雰囲気で楽しくお話ししましょう!!



登壇アーティスト
長崎克央、津末怜那、中村素良
開催日時:2025/2/8(Sat)、17:30-19:00
会場:COMMUNE BASE マチノワ
町田中町3-10-6
ファシリテーター:山本 満(ART55)
参加費:500円(ワンドリンク付き)※学生無料
・3人のアーティストの作品制作にまつわるお話
・長崎さんの「木」にまつわるお話し
・「木工ってアートなの?」「アートってなんだろう?」
・COMMUNE BASEマチノワ設立秘話・質疑応答
【予約受付中!!】
絵屋HPのお問い合わせフォームからお申し込み下さい。
※ご予約無しでも参加できますが、ドリンクの提供にお時間を頂く場合がございます。
アットホームな雰囲気で楽しくお話ししましょう!!

9月に開催したART55の11回目(17人目)の堀江和真さんの展示評を「平岡手帖」を発行する平岡希望(ひらおか のぞむ)さんが書いて下さいました!
2ヶ月経った今、あの暑かった9月にマチノワに堀江ワールドが展開されたのがもう懐かしく思い出されました。
それにしても、平岡さんの作品観察からの世界の広がり方がすごい!!
是非、ご一読下さい。

3日間の冨田真歩展はクラフト紙に描かれた雑草や風景が一枚の紙の境界線を超え、お互いに増殖し合う様に感じた展示でした。
冨田さんが毎日、少しずつ作品を入れ替えていたのも、そんな印象を強くしていたのかもしれません。
窓から差し込む光がクラフト紙を透過して、昼間見る絵と夜見る絵が変わってしまうのも、何か会場全体が蠢いている、植物が伸びていく様な、時間と空間が自然と動きを持っている様に思える3日間でした。
ざっくりとした筆捌きは爽快感があり、室内に屋外の空気を持ち込んでいました。






冨田真歩展では3日間、ライブペインティング&凧づくりを行い、見に来た方も気軽に筆を取って参加していました。
コラボ企画のシバヒロ開催「アート凧揚げ」では冨田さんが凧の紙に描いた雑草達を凧に仕立て飛ばしました。シバヒロ大盛況でした!!
冨田さんの作品が多くの人の手にとられ、空を飛びました。
参加者は小さなお子さんが多かったのですが、普段は目にしない現代美術の片鱗を体感して頂けたと思います。
絵を描きたいと言い出すお子さんが多かったのは嬉しい誤算でした。流石に冨田さんの作品の上に、というのはワークショップ担当者の気が引けて、裏面OKにしたところ、紙が薄いため裏移りして思わぬコラボが出来上がりました。













神奈川県相模原市出身
多摩美術大学美術学部絵画科油画専攻 2023年卒
植物に気持ち悪さ、恐怖を感じたことをきっかけに、近所の植物や風景をメインに絵画制作をしています。
植物という予測不能な空間を作りだす生命が、なぜ、どうしてここに蔓延っているのか?ということに向き合います。


海川さんはマチノワギャラリースペースの雨戸を閉め(ディレクターの山本さんによると開館以来初めて閉めたそうです。)マチノワの什器を組み立てて、ご自身の作品に取り込みました。
展示は海川さんのいくつかの記憶が重ね合わせられ、それに被せる様に今も同じ様に存在しているであろう風景が宙ぶらりんに再現され、多用されている鏡には今、その場にいる自分が映し出されるという複雑な空間がありました。
少しだけ空けた雨戸や、出入り口側からの自然光で、展示空間は時間によって表情を変え、海川さんが意図した光、作り出したプロジェクターの光、恐らく意図していない光が交錯して益々自分の立っている場所が、砂に足をすくわれる様な感覚を覚えました。
(ART55 世羅田)







海川さんのZINを販売しました。

コラボ企画①
アートとジャズギター

コラボ企画②
BEACON Machida × Sagamihara
〜デザイナーたちのアタマのなか〜
海川さんの作品に囲まれて、トークセッション
北海道旭川市出身
多摩美術大学美術学部絵画科油画専攻 2023年卒
私の中では特別な、でも凡庸な、どこにでもありそうな風景を元に、映像を含むインスタレーション作品を主に制作しています。
自分が生活の中で感じた個人的なことが普遍的になって、それがまた誰かの個人的なところに触れるような、そういうものが作れたらいいなと思っています。

町田仲見世商店街、書店ユリイカで「玩具八八」の作品展示を開催しました。
町田の街にアートの拠点を増やしたい、という思いから、ART55のメイン会場COMMUNE BASE マチノワを飛び出し、町田市街地唯一の古書店「書店ユリイカ」の協力を得て、玩具のパーツを素材に、物体の解体と再構築に取り組む「玩具八八」の展示を開催しました。
開催日時:2023年7月15~17日(土、日、月)
13時OPEN、19時30 30分CLOSE ※入場無料
会 場:書店ユリイカ
〒194-0013 町田市原町田4丁目5-19(仲見世商店街)2F

多摩美術大学生産デザイン学科テキスタイルデザイン専攻2年在籍
玩具、雑貨収集が趣味で、ある時セロハンテープの芯を取り付けられたクレーンのミニカーと出会い衝撃を受け、可能性を見つける。それから玩具、ガラクタの解体・再構築という表現を始め、「更に”新しいモノ”を生み出す」を旗印として制作をしている。





COMMUNE BASEマチノワは地元で間伐された木材を使いオーダーメイドでつくられた家具や、自然な色合いの板目が特徴的な空間だ。
ホワイトキューブではなく人の思いが込められて作られたあたたかなマチノワの空気と作家の個性が混ざるグループ展FOLLOW。
3人が追い求めるテーマを中心にして、それぞれを簡単に紹介しようと思う。(鯉沼)

彼女は規則性と身体性に向き合ってきた。
自然現象には規則性がある。
しかしその規則性を追い求め仮説を立て作った作品は、なぜかエラーが生まれる。
彼女の原動力はそのエラーという想定外を試行錯誤する作り手としての体験の楽しさにある。
加えて、触れ動かせるという身体性も彼女にとって重要なファクター。どうなるのか想像をしながら仕掛けを触り作品が変化する。鑑賞者にも予想外の驚きを与えられれば、作り手の楽しさに近いものを感じさせることができるだろう。
マチノワではこれまでの彼女の作品も常設展示していて、以前の作品も今展での新作も触れて初めて完成するものだ。今作は木の棒を足で踏むことで仕掛けを動かせるので、躊躇せず体感してみてほしい。

彼女は『森』と向き合ってきた。
森といっても彼女の心象風景に存在する概念の『森』。
それは彼女の創造の源。暗く尊大で恐怖を感じさせ、憧れつつ畏れ敬うもの。女性的で、確かな生命を持っている。その存在は彼女の中で音を発し、動き、なにやら訴えかける。
そんな『森』が無垢材という舞台の上で、彼女独自の感性により強い色彩を纏って形作られる。
今作は網やワイヤー、糸が用いられ、以前よりも線的な主張が強い。線同士が結び、絡まり、線がくり抜いた形を意識すれば何もないところに存在が生まれる。存在の有無が入れ替わる。この入れ替えの意識を持って、彼女はこれまでのドローイングやスケッチを行ってきた。それが今展では物体性を持って立ち現れている。

彼女は寂しさと向き合ってきた。
彼女にとって、何もない寂しさは心地良いもの。
得体の知れない焦燥感。そばに寄り添う存在。
遠くへと旅立ってもいつでも帰れる居場所。
そんなことを思いながら描かれる情景は、いつも見慣れた場所にも、全く知らない遠い異国のようにも見える。その景色は観る者の過去の記憶と結びついてどこか懐かしささえ感じる。
更に、その中にぽつりとある可愛くも不思議なキャラクターの存在が、寂しさのような漠然とした感覚の呼び水となっている。
マチノワの空間の中に溶け込むカレンダーや立体化したキャラクター達が、現実を飛び越え彼女の感覚世界へと引き込む。
あたたかな木の風合いとセピア調の色彩が強い親和性を持ち、密度と存在感を高めている作品だ。

この場所でしか味わえない作品が3日間という短い展示期間なのは残念に思うが、だからこその濃さと刹那的な特別感がある。
ART55 ー町田で55人のアーティストを紹介するプロジェクトーの初回に相応しい、熱意のある展示だ。
これから新たに続いていくプロジェクトと、若い3人の作家の未来が実りあるよう願っている。(鯉沼)
